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​みんなの声

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開田の子どもたちは彼らと出会ってどう変わっていくのか、本当の結果がわかるのにはまだもう少し時間がかかるかもしれない。「LAP」としての4日間の活動計画が「開田の課題を探し、解決に向けてその成果をアフリカンアートで表現する」と最初に聞いた時、正直言ってこれは難しいだろう、と思った。何より開田の中学生がその企画に乗ってくるのか、解決案を見つけることができるのか。半信半疑で大学生のプレゼンを見て、そこからのアプローチを見て、とてもシャイな開田の中学生たちの楽しそうな笑顔を見て、これはすごいと圧倒された。きっと、私たち大人が同じことをしても、中学生のあの笑顔は引き出せなかっただろう。年は近いけれども普段なかなか身近には接することのできない「大学生」のお兄さんお姉さんが、とびっきりの笑顔で、フレンドリーに接してくれる。自分が中学生だった頃を思い出しても、こんな素敵なことってない。そんな大学生と一緒に自分の生まれ育ったフィールドを歩き、第三者の目をもって今まで当たり前だったコトやヒトに新たに出会う。それを素直に表現する。時には私たち大人が忘れてしまっていた瑞々しさで。この出会いが生む化学反応がいつか開田でさまざまな花を咲かせだろう。
大学生による学習支援活動も、いわゆる塾と呼ばれるものがふんだんにある環境ではない開田では、将来多くの選択肢を得るためには、大きな意味を持つだろう。でも子どもたちが正解のない学び-自分で気づき、考え、答えを見つけ出そうという、その過程を学ぶということが、これからの時代を生きる彼らにとってはかけがえのない学びになることは間違いない。
そして、開田の子どもたちとの出会いが、大学生にとっても実り多きものになってほしいと願ってやまない。長谷部研究室の大学生たちは皆そろいもそろって、明るく真面目で礼儀正しく、地域の中でも愛すべき存在として広く受け入れられ始めている。大学生も中学生も皆、一年ごとに学年は替わっていくが、メンバーが替わってもその思いを途切れさせることなく、長く良い関係を継続してほしいと切に願う。私の大好きな開田高原が、開田で生きることを選んだ子にも、開田の外で生きることを選んだ子にも、ここでで出会ってくれた大学生にとっても、いつまでもみんなの素敵なふるさとであり続けられるように。

                         

 

開田高原地域協議会

教育文化委員長 竹脇恵美

 

私は、中学2年生の時からLAPの活動を通して大学生と様々な交流をしました。
  夏の交流で1番印象に残ったのは、アフリカのティンガティンガというアートを体験したことでした。ティンガティンガは水彩画やデジタルとは違う、温かみがあって表現豊かな アートで、1枚の木の板で描いた時も、1つの真っ白なテントに皆で開田の魅力を描いた時も、描かれていく絵が一人一人の個性が写し出されていてとても素敵な作品が出来上がっていました。そして私はこの時ティンガテ ィンガの魅力を初めて知りました。私は交流に参加しなかったら、他の国のアートに興味を向けることは無かったと思います。ですがこの機会でアフリカのアートに触れ、世界のアートもたくさんの魅力があることを気づき ました。他の国の文化を体験してみる、とても貴重な時間でした。
  冬の交流では、大学のオープンキャンパスや文化祭などを巡りました。まだ大学を全く知らなかった私は、慶應義塾大学のオープンキャンパスに行った時、想像を遥かに超える分野、研究の幅広さに驚きました。そのどれも が魅力的で、1周見て回るだけでも楽しめつつ勉強になることばかりでした。自分が関心のなかったようなことも、もっと調べて見たり考えてみたり体験してみれば、たくさんの魅力が見つかることを 知りました。

​開田中学校卒業生Hさん

 

大学生と出会ったことで、勉強に積極的に取り組む事ができるようになりました。前まで勉強を教えて貰うのは学校の先生しかいませんでした。私は、先生はお仕事で教えているとか真面目というイメージが強かったり先生の中には仕事としてしか接してくれない人も居るけれど、大学生は歳が近いこともあって気楽に話すことが出来ました。休憩時間に勉強以外のお話もたくさんした事で心を開くことができ、その時間が楽しみになったりして勉強も頑張ることが出来ました。楽しみを作っておく事で勉強は最後まで諦めずに取り組む事が出来るんだと学び高校になった今でも意識しながら取り組んでいます。また、中学までは開田にしか居なくてすごく狭い世界しか知りませんでした。けれど、大学生が東京へ行く機会をくれたりお話をしてくれた事で知らない事をたくさん知ることができました。例えば、東京へ行った時に東京の中学生と関わる機会があり、その時に人数の多さ、クラスの中にグループがある、同じ中学生なのに学力の差、部活の種類の多さなど驚くことばかりでした。都会の子は人や物が多い分良い事も悪い事もたくさんの経験をしているんだなと憧れを持ち、自分がどれだけ狭い所に居たのか気付きました。そして将来、進路などを真剣に考えるきっかけにもなりました。大学生が小学生、中学生に向け勉強を教えたり楽しく盛り上げてくれる姿を見て自分自身も人を喜んで貰えるような事が出来たら幸せだなと思うことができました。

​開田中学校卒業生Rさん

 

​作成:慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス 長谷部葉子研究会 Local Active-learning Project (LAP_hasebelab)

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